鳴門紀行・・・東山魁夷の青の風景
2010年 01月 11日
海のすぐそばにあって小さいけれど素敵な美術館。
印象が西宮の大谷美術館に似ている。
東山魁夷の90歳を目前にした最後の作品。
麻布に描かれた「月光」は大作ではないけれど
凛としていて神聖でとてつもなく美しかった。
東山魁夷の北欧で描いた可愛い絵柄がデザインされたカップ&ソーサーで
ケーキセットを食べながら瀬戸内海を眺める。
~昼間の雪も納まって、色とりどりのスキー客の姿もない。
夜の帳と朋に静寂が訪れる。
どこからともなく射し込む月の光に誘われて、聖霊の踊りが始まりそうな澄んだ夜である。
そんな期待を胸に秘めながら、私は、じっと山小屋の窓辺に腰を下ろし待っていた~
成熟しきった画家が描き出すものは精神だけなのかもしれない。
この絵が見られただけで幸せな気持ちでいっぱいになる。