オーケストラ>>音楽は奇跡を起こす
2010年 05月 30日
ユダヤ人排斥運動下で解雇されたソ連の指揮者とオーケストラ団員たちが
30年ぶりにステージで演奏するお話です。
ソ連崩壊による生活の変化。
フランスでの共産党の力。
ソ連におけるユダヤ人やロマ(ジプシー)の問題。
歴史や時代に翻弄された人々の運命という重い背景を
コメディ度高く描いているところは「ライフ イズ ビューティフル」っぽくもあり
「幸せはシャンソニア劇場から」っぽくもあり。
久しぶりのステージは異国の地、パリ。
若い客演女性バイオリンソリストの心揺さぶられる演奏が
最初はぎこちなく、気持ちも散漫だった団員たちに音楽への情熱と自尊心を蘇らせ
指揮者とオーケストラと会場と観客がひとつになったそのまま
一気にラストまで聴かせてくれる。
感動が感動を呼び、オーケストラは世界ツアーに出ることに。
夢半ばにして終わってしまったように思えたことも
何かのきっかけで、やり直せることもあるのだ。
母が叶えられなかった想いを母亡きあと
母を知らずに育った娘が叶えることも。
「タラフ・ドゥ・ハイドゥクス」のフィドラー、カリウがロマとして
重要な役柄で出ていたのは嬉しかったな。
カリウの超絶悶絶バイオリン。
早弾き技術に、というより民族の誇りに満ちた演奏に感動!!