ぼたん鍋ディナーショウ DE 静かな教訓になった

会費を払い、ドテラ(褞袍)を纏い、耐え難き寒さに耐え、宇宙イチのディナーショウが
始まるのを待つ。

囲炉裏の薪を置き直す、店主。
どうやら素人のドテラーズ(お客さん)が薪の先っぽを重ねて置いたのが燃え渋っていた
原因のようだ。
〜燃えろよ燃えろよ、炎よ燃えろ〜♪
ファブリーズでも撃退できない炭火臭にまみれていると、心身が温まる(ような気がする。)
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ドテラーズは忙しい。
鍋底に沈む猪肉に手の焦点を合わせ、金森幸介さんの歌と演奏に耳の焦点を当てる。
このディナーショウが指針としているのは、”ジャズ・ピアニスト:ビル・エヴァンスが
ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブを収録した名盤「ワルツ・フォ・デビイ」だ。
このアルバム、お客さんのオーダーする声や会話、食器の音などが名演とともに収録されている、
偽りなしのライブ盤なんだけど、一会庵でのぼたん鍋ディナーショウは、まさにそんな感じ。
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さすが、コウスケさん、元・”女の腐ったので 構いませんよ派”だ。
急性骨髄性白血病(公式公表)療養中の加川良さんへの思いを込めて
歌うは「静かな教訓になった」。
コウスケさんの音楽仲間であり友達である良さんへの愛情表現に胸を打つ。
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お鍋には野菜もお肉も惜しみなく継ぎ足され、囲炉裏の周りを回る、回るよ、副菜が回る。
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主催者・小谷さん、1部と2部の間にステージで温まる。の図。
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祝・ディランノーベル賞受賞記念3部作と題し、3曲歌われる。
「ボブディランの詩は韻の踏み方が素晴らしい。」
「アイ・シャル・ビー・リリーストは、大塚まさじさんの訳が一番いい意訳。」と。
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仲くんがコウスケがいたから、いまも音楽をしてる。と、誕生日ライブで言うてはった、
仲くんはコウスケさんに敬意を持っていると思う。と伝えると「仲くんはエレキがええな。
目を閉じて聴いていたらクラプトンより巧いと思う。絶対のけぞらへんやろ? のけぞらへん
のがええ。」と。


毎年参加されていて、今年も参加予定だった方が過日亡くなられたと伺う。
こうして集まれることは、実は奇跡なのかもしれない。
「生きて、一会庵で」が合言葉。
来年も参加できますように。
by mint_jam | 2017-01-28 01:26 | music | Trackback

フルーツフルな日々。旅人だったり、レコガールだったり、オリーブ少女だったり。 美味しい食べ物と麻薬性の高い音楽にうずもれて、気持ちが動くままに写真を撮っていると幸せです。 日常や日常じゃないどこか。座右の銘は一食入魂。photo&essay:宮本ミント


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