日本の写真史を飾った写真家の「私の一枚」@富士フイルムフォトサロン

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とっておきの「1枚」って、どんな写真が選ばれているんやろう。
アラーキーなら、陽子さんが柳川の船で眠ってる写真、森山大道さんなら三沢の犬、
植田正治さんなら砂丘での家族の写真と、その多くは
アイコンとも言うべき写真が選ばれている中で鋤田正義さんは
デビッド・ボーイではなく、お母さんの写真が選ばれていた。
高校3年生の時にお母さんに買ってもらった二眼レフカメラ、リコーフレックスで
最初に撮影した被体、年に一度の村祭りで盆踊りを踊る為、浴衣で編み笠を被って
おめかしをしたお母さん。
そうかぁ、ビッグ・ステップでの鋤田正義展でも1番始めに飾られていた原点と言うこの写真が、
「鋤田さんの1枚」なんや。
あの方、この方の「1枚」を通して写真と印画の歴史がわかりやすく解説されていて
お勉強も出来た。

印象的やったのは、杉山守さんの瓶の写真。
静物をモチーフにした写真が少ない中で、日常のありふれた素材であることと
逆光による美しさ、瀬戸内海の水面のように、ひときわキラキラした空気を放っていて、
誰でも撮れそうでもあるけれど、この質感は誰にも撮れないんやろうな。と思ったのでした。
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富士フイルムフォトサロン 大阪企画展 『フジフイルム・フォトコレクション』展
日本の写真史を飾った写真家の「私の一枚」
約150年前の幕末に写真術が日本に渡来してから銀塩写真が最盛期を迎えた
20世紀の間に活躍し、高い技術と感性で国内外で高く評価を受けた写真家約100名の
「この1 枚!」という代表的作品を、優れた技術で新たに制作された高画質の銀塩プリントで
後世に残すものです。
この写真展は富士フイルム株式会社(創業時は富士写真フイルム株式会社)の
創立80周年を記念し、「写真文化を守る」ことを基本理念として、
新たに収集いたしました作品をもとに、多くの写真家によって築き上げられた、
日本の写真史と写真界の発展の軌跡をご覧いただく企画展です。
主な出展写真家
上野彦馬、内田九一、福原信三、田淵行男、木村伊兵衛、濱谷浩、土門拳、林忠彦、秋山庄太郎、植田正治、石元泰博、長野重一、芳賀日出男、奈良原一高、東松照明、細江英公、白籏史郎、前田真三、操上和美、立木義浩、篠山紀信、他 計約100名を予定
by mint_jam | 2014-02-26 23:21 | art | Trackback

フルーツフルな日々。旅人だったり、レコガールだったり、オリーブ少女だったり。 美味しい食べ物と麻薬性の高い音楽にうずもれて、気持ちが動くままに写真を撮っていると幸せです。 日常や日常じゃないどこか。座右の銘は一食入魂。photo&essay:宮本ミント


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