映画「パーソナル・ソング」@第七藝術劇場

音楽は目覚めの芸術 by 哲学者・カント。
あなたのパーソナル・ソングを教えてください。

「母がアルツハイマーになって、今ね、音楽療法を試しているの。」
深く信頼出来る友だちが伝えてくれた言葉は、彼女のお母様が亡くなられてからも
ずっと心にありました。

少し前に、ヨーロッパに寝たきり老人が少ないのは
それは、高齢や病気になった時、胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図ることは
非倫理的で老人虐待という考えが一般的だからで、寝たきりになる前に
亡くなるから。が理由なのだと知って、人の尊厳ってどこにあるんやろ。と
考えていたところに、アルツハイマー、認知症の方達が、昔好きだった音楽を
聴いた途端、覚醒&再生されていく驚きと喜び、この事実をひとりでも多くの方に
知って欲しいとの思いに溢れたドキュメンタリー映画「パーソナル・ソング」が
公開されました。

この映画が伝えたいことを現している原題、「Alive Inside」もいいけど、
邦題の「パーソナル・ソング」は、映画のキーワードでもあるし、興味を引く
良いタイトルやね。
音楽は精神に作用する、麻薬性がある。
だからドラマやニュース、お店に流れるBGMだって、気持ちを誘導するために使われているし
歴史的にも、人を統率するのに使われたり、禁じられたりしてきたのだ。
と、そこまでは思いついていたけど、認知症の方の記憶への呼び水になるとは・・・。

感想をいくつか。
・音楽療法は益はあっても害はなし。
・1錠何百円もする薬より、試してみるべきは何千円かのipod。
・音楽療法が有効な療法のひとつであるにもかかわらず一般に波及しないのは
どの国も”医療産業”を保護しているからなんやね。
・日本の音楽療法は例えば・・・”みんなで”赤とんぼを歌うのだそうやけど
アメリカでは、さすが個人主義の欧米らしく自分が好きな曲をイヤフォンを付けて
ipodで聴くんやね。
・いつ認知症になってもいいように、コレを聴いたら覚醒されるはず!な曲を
選曲しよう。(^^)
The BAND のThe weight・・・いや、完コピで踊れるピンクレディのUFOか。
笑。


by mint_jam | 2015-02-10 23:16 | movie | Trackback

フルーツフルな日々。旅人だったり、レコガールだったり、オリーブ少女だったり。 美味しい食べ物と麻薬性の高い音楽にうずもれて、気持ちが動くままに写真を撮っていると幸せです。 日常や日常じゃないどこか。座右の銘は一食入魂。photo&essay:宮本ミント


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