「鴨居玲と神戸」@ギャラリー島田
2015年 09月 03日
阪神淡路大震災の復興の象徴のお一人である鴨居玲さん。
没後30年の回顧展が巡回されているが神戸には来ないのは何故だろう。
10年くらい前に小磯記念美術館で回顧展をやったからかもしれないけど。
だから島田さんはギャラリー島田らしい展を開催することにしはったんやろうか。
自分の内面との対峙を強いられる絵やパレットやコートなどの遺品、めちゃくちゃな
寺で書かれた遺書(未遂ですが)、神戸で親しくしていた方たちの作品が並ぶ。
こういうあたり、ギャラリー島田の真骨頂やと感服。
月に向かって内省的に吠える絵や榎忠さんの目の前でナイフで切り裂いたという
教会の絵を見ながら遺書の解読に余念のない島田さんの言葉に耳を傾ける。
島田さんは「居場所の発見」とおっしゃた。
「居場所」は私の写真のテーマなので、居場所とは孤立無援の中にある居場所の
ことだろうか。
などと、あれこれ思いを巡らす。
そして結局のところ、鴨居洋子さん(玲さんのお姉ちゃんです)の作品にたっぷり
どっさり触れたくなった。