モロッコ紀行>>フェズ新市街
2016年 03月 09日
ホテルを20分前に出て歩き始めると、あれ?
新御堂筋から御堂筋になる梅新南みたいなとこが現れ迷いかける。
「間に合うかなぁ。」
目印のモクスを目指して寡黙に、全エネルギーを歩幅に向けて歩く。
「バス停ちゃうやん。バスステーションやね。」
「間に合った〜。」
安堵の喜びも束の間。
「full(フル)。」
冷たく言い放った窓口のおばちゃんの英語を日本語に訳すと「あんたら来るのん遅い
ちゅうねん。8時のバスは満席や、ちゅうねん。」
シャウエンって人気あるねんなぁ。
11時出発分のチケットを買って待ち合い室に行くと、たくさんの人が並んでいる。
大きな荷物は別料金を払って預けるシステムのようで、そこにも人が並んでいる。
バスが出発すると人気(ひとけ)のない待合室にテレビの音声が聞こえ始める。
11時まで3時間あるし、ひとりづつ交代でこの辺を散策しよかということに。
旅友が出掛け、おばちゃんが入ってきた。
おばちゃんはどこに行くのだろう。
いや、家に帰るのかもしれない。
立ち上がって何かを唱え、頭や手や顔を床につけてお祈りを始め
終わると、私の視線に気づいているのかいないのか何事もなかったように
静かに腰をかけた。
このあと何度もこのおばちゃんのことを思い返した。
大きく記憶に残る風景は絶景だけではないのである。
新市街をちょっこし散歩。
旧市街が残る街の新市街は、どの国のどの街も同じような風景で印象が薄い。
フランスによって造られたというフェズの新市街。
1時間くらいの散歩ではフランスの香りは見付けられず。