ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展@伊丹市立美術館

雨、雪、帽子、傘(特に赤い傘)、信号。床屋。
主題が何なのかわかりにくかったり、フレーム in フレームだったり、
上から見下ろす構図だったり、写り込みを多用したり、縦位置が多かったり。
ニューヨーカーって、世界一の都会っ子なのに、
その中でもアートな地区に住んでいたのに、写真も本人も、いささかもっさり。
けど、惹かれるんだなぁ・・・。
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写真を見る人への写真家からの贈り物は、日常で見逃されている美を
時々提示することだ。
とか
肝心なのは何を手に入れるかじゃなくて何を捨てるかなんだ。
とか、
名声に興味がないと言いながら、ツィッターにつぶやくように
写真の間(はざま)にコドバを散りばめている。
誰かに聞いて欲しいのか、それとも自分に向けて言っているのか。

「私が写真を撮るのは自宅の周辺だ。
神秘的なことは馴染み深い場所で起きると思っている。
なにも、世界の裏側まで行く必要はないんだ。」
なんて言って、工事現場の板の隙間から身近な世界を覗くのね。
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「雨粒に包まれた窓のほうが
わたしにとっては
有名人の写真よりもおもしろい」
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広重、北斎、歌麿、宗達、尾形光琳といった
日本の美術に興味があり、本も多数所蔵していたという。
縦位置写真は襖絵や掛け軸になぞっているのか。
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ニューヨークの瞽女?!
ソール・ライターの写真って、赤い傘の登場率が高いけど、
ニューヨーカーって赤い傘が好きなん?
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1923年生まれのソール・ライターは、徴兵されていない。
理由はなく「(兵士)不適合」と記された、小さな公的書類が
展示されている。
ソールはなぜ、この紙切れを手元に残していたのだろう。
戦時中、アメリカも日本と同様、戦地に行かない(行けない)男性は
不国民のレッテルを貼られていたのでないだろうか。
そんな疑問を、マーギットさん(ソール・ライター財団法人ディレクター)に
尋ねると、「彼の父はユダヤ教の聖職者ラビとして、相当な権力者だったので
戦争に行かなくていいように手を回したのではないかと思う。」と。

*写真はすべて、ソール・ライターの作品です。
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by mint_jam | 2018-04-24 22:24 | art | Trackback

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