フィルム映画のしくみを知ろう!「追悼特別展 高倉健」関連イベント@大谷記念美術館

写真も映像も、すっかりフィルムからデジタルに移行したように見受けるけれど
フィルムや現像に関わるあれこれは、廃番にしないで欲しい。
電球やレコードの針もね。

大谷記念美術館で開催されている高倉健追悼特別展では、健さんが出演した
映画が何本も上映されている。
その大半が35mmフィルムで撮影されたことに関連してのワークショップに参加する。
講師は元町映画館支配人の林さん。
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フィルムの話。
フィルムには感光膜が塗布されている膜面(表)とベース面(裏)がある。
上映中にフィルムが切れたら、スプライサーで直す。
昔の映画で上映中に”雨”が降るのは、フィルムとフィルムを繋げて
1本にするときに付いてしまう傷。
オープニング部分や、フィルムの切れ目に多く見られる。

スプライサー。
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フィルムサイズの紹介。
8mm
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16mm
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35mm
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70mmもあるけど、フィルムが高いし、専用の映写機が必要なので、アイマックスなどでしか
上映できない。
だいたい2時間程度の映画1本だと、15〜20分ほどが1巻、1缶に入っているのが
6〜8缶コンテナに入って劇場に来るんだけど、20〜30kgくらいあるから
映写技師は力持ちでなきゃ出来ない。

フィルムが燃える話。
初期に使われていたナイトレートフィルムは、可燃性である、硝酸が原材料の
セルロイドで出来ている。
1950年代頃からは、アセテートを原材料にしたフィルムが出回ったが
劣化しやすく切れやすく、ポリエスターフィルムが主流となり、’56年デビューの健さん出演の
映画も、ポリエスターフィルムで撮影されていた。
フィルムに強い光を当てて、1秒に24コマのスピードで回して映し出すのだが
一瞬でも止まると燃えるし、湿度・温度管理が行き届いていないと
ビネガーシンドローム(フィルムから酸っぱい匂いがしてくる)現象が起きる。

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さて、いよいよ”透明のフィルムに絵を描いて、100年前の映写機にセットして上映する”
フィルム映画の仕組みを知るワークショップの始まり。
4人づつの班それぞれにお題目が渡され、4人で1つの作品を作るのだけれど
私の班のお題は「風船」。
まずは誰が何番目を描くか順番を決める。
そして、流れが不自然にならないように、1番の人と2番の人、2番の人と3番の人・・・
と、繋ぎ目の絵を確認し合う。

ひとり50コマ。
4人で200コマ。
無声映画だけど、ストーリーはあった方がいいよね。
というわけで「旅する風船」を提案。
風船がいろんな場所を飛ぶイメージをパラパラ漫画っぽく
用紙に下絵を描いて、いざ本番。
風船と背景をフィルムにマジックで描く。
黙々と描き進め、なんとか時間内に4人で1本の作品が出来上がる。

4人それぞれが描いたフィルムの終わりのひとコマと初めのひとコマを、
専用の透明度が高いテープでつなぎ合わせる。
スプライサーって、こうして使うのね。
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この日のためにおもちゃ映画ミュージアムから貸してもらったという
映写機にセットして、手回しで上映。
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他の班のお題は、海・花・雨だった。
みなさん初対面なのに、どの班の作品もクオリティが高い。
私たちの班の「風船」も、ストーリーの流れも絵の流れも違和感なく
良い出来。
滑らかな動きにしたければ、少しずつずらして描けば良いし
ポンポンポンと激しく動かしたければ、ひとコマずつ絵の位置を変えれば良い。

カタカタカタカタ・・・。
チェコアニメのような素朴さ。
手回しで映し出される映像が可愛い。
上映はあっと言う間に終わった。
アニメーション制作の大変さをほんのほんのすこぉーーーしだけど
わかったよ。

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横尾忠則&森山大道の高倉健をモチーフにした作品。
生涯で205本の映画に出演した健さんの映像上映。
健さん所蔵の台本やスチール写真など。
膨大で時間切れ、全部は見切れず。
健さんって、大きな耳してはるね。
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by mint_jam | 2018-05-13 23:42 | art | Trackback

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