ドキュメンタリー映画「岡本太郎の沖縄」@元町映画館

「沖縄の中にこそ、失われた日本がある。」
「沖縄で、私は自分自身を再発見した。」
「沖縄とは、私にとって一つの恋のようなものだった。」
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1959年と66年、沖縄に渡った岡本太郎さんが
魂趣くまま撮影した大量の写真を軸に、彼の恋が映し出される。

久高島のノロ:ウシさんの気高く美しい写真。
何もかも見透かしているような瞳。
よそ者の太郎に、いやよそ者だからこそ気を許したのかもしれないが
ポートレートの手本のような居住い。
久高島で行われていた神事「イザイホー」
祭りとトランスは一心同体。
日常を忘れ、島を忘れる。
イザイホーに参加できる神女は30歳~42歳の島から出たことがなく、
両親も夫も久高島生まれの女性だけだったという。

大宜味村の芭蕉布人間国宝:平良敏子さん。
那覇の農連市場。
糸満の海人(うみんちゅ)。
久高島の御嶽と風葬。

1960年代において既に「失われた」と感じた太郎さんの
文化に対する受け止めに、ぞくっとする。
太陽の塔の中は、太郎さんが見せてくれた、地球の御嶽かもしれない。

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イザイホー
30歳から70歳までの女性神事に参加する祭り事。
12年に1度、牛の年に新しいナンチュ(神女)を資格づける厳正な儀式が行われた。


by mint_jam | 2019-02-22 00:28 | movie | Trackback

フルーツフルな日々。旅人だったり、レコガールだったり、オリーブ少女だったり。 美味しい食べ物と麻薬性の高い音楽にうずもれて、気持ちが動くままに写真を撮っていると幸せです。 日常や日常じゃないどこか。座右の銘は一食入魂。photo&essay:宮本ミント


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