絵本作家の友達が何人かいて、その仕事ぶりを見せてもらう機会があったりするんだけど
大人が読んでも(大人が読むと、かもしれない)、ええっ、こんな題材の絵本が出版
されるの? という驚きとともに、私が持っていた絵本の概念は既に崩れてしまっている。
10年前に出版された「阿賀のお地蔵さん」は、新潟の水俣病のお話だ。
wakkunから教えてもらうまで、水俣病というのは世界で唯一水俣でだけ起きた人災の病と
思っていて、新潟の阿賀野川で昭和電工が起こしたことは知らなかった。
小さなボクの絵に吸引される。
この絵のページにはこんな一節が。
〜おっちゃんが横から
「その病気は手足がしびれたり、
指がゆがんだり、
だんだん身体が弱ってゆく
切ない病気なんだ・・・・・。」
眉をしかめ、低い声で言ったので、ボクはつらい気持ちになった。〜
こんな重い題材を絵本にするのは、簡単なことじゃなかっただろうけど
とても素晴らしい仕事。
今は、モンゴル語、中国語、韓国語にも翻訳されている。
その地の子供達と彼らの親や先生は、このお話をどう感じて受け止めているのだろう。
この度wakkunは、神戸風月堂が創設した、を元気づけた人に贈られる市民賞
「ロドニー賞」を受賞した。
推薦者は、ギャラリー島田さんだそう。
今までどれだけの人に、物に、お店に繋げてもらったことだろう。
いつ会っても、励みになる言葉、何かに気付かせてくれるエピソードを
注いでくれるwakkunに「おめでとう。」が言えて良かった。